総合診療内科部長あいさつ

総合診療内科部長
総合診療内科専門医
呼吸器内科専門医
千代谷 厚

総合診療医という仕事

総合診療医ってどんな仕事なの?と尋ねられることがよくあります。専門医へ患者を振り分けるのが唯一の仕事と思っている人も少なくありません(もちろん振り分けも大切ですが)。

私自身、若葉マークの総合診療内科医ですので、あらためて自分のやるべきこと、診療に心がけていることなどを考えてみました。

総合診療医には、守備範囲は広く垣根は低くして、あらゆる場面に対応する能力が求められると思います。それは、病院診療はもちろん、地域医療までカバーするプライマリケア、包括的対応ということでしょう。

患者の身体的疾患はもとより、精神、心理的側面、さらには社会、環境的側面への配慮も必要となります。疾患発症予防から、診断、治療、リハビリテーションへの配慮も重要ですし、患者を地域全体で支えていくためには保険、福祉、介護との連携もかかせません。そのような立ち位置を考えると、総合診療医とはあらゆる健康問題の窓口的存在と言えるかもしれません。私自身は自分のことを何でも屋、便利屋として見てもらえればいいのかなと思っています。

何でも屋の総合診療医ですが、病態診断の専門家としての能力はどんな場面でも必要とされます。そのためにはアンテナを高くして、貪欲にあらゆる知識を吸収していかなくてはなりません。一つでも多くの疾患、病態を知るという努力はかかせないことと思います。

実際の診療の場面では、いつでもきちんとした診断をつけられればいいのですが、病態不明の人というのは少なからずいます。例えば倦怠感や慢性の疼痛や痺れなど、身体医学的には説明がつきにくい症状(MUS: medically unexplained symptoms)です。十分なアプローチを加えても診断がつかずに症状が続いている患者です。そういう方は往々にして複数の医療機関を受診したり、検査を繰り返していたりします。医師としては異常が見つからないことで自分の力不足を感じたり、重大な疾患を見逃していないかという不安がつきまといます。そういう患者に対して、不定愁訴と拒絶するのではなく、個々の訴えにうまく対応し、どのような治療方針(落としどころ)があるのかを考えるのも総合診療医の仕事でしょう。

病院完結型医療から地域完結型医療への転換も今後ますます重要になります。人生の長さだけを考える時代ではなくなりました。QOL(quality of life:人生の質)はもちろん、QOD(quality of death:より良い死)を考えることも必要です。そのためにACP(advance care planning:患者の意思決定能力があるうちから死生観や価値観を家族やケアチームが相互に理解し、将来基礎疾患が増悪した際のケアの方向性を医師、患者側で共に考え計画するプロセスと意思決定を支援する活動)へのお手伝いも総合診療医に求められているものでしょう。

最後に私が実際に診療の場で頭においていることを述べます。若年の患者の訴えにはいくつもの疾患があると考えるより一元的に説明できないか、逆に高齢の患者の訴えには偶然にも複数の疾患に罹患していないかと考えてみることです。そして2つのEBM、evidence-based medicine(根拠に基づいた医療)とexperience-based medicine(経験に基づいた医療)を駆使して、安全、安心な医療を提供したいと考えています。

とりとめのないことを述べてきましたが、地域の皆様がいつでもいつまでも笑顔でいられるように、微力ですがお役に立てれば幸いです。

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